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Milano Report

2010.05.07

ミラノからの最新情報をお届けいたします!


「今季ミラノコレクション」久しぶりの高評価

ミラノコレクションの2011年秋冬レディースが、3月2日に幕を閉じた。
世界的大不況を背景に近年は盛り上がりに欠け、不評続きであったコレクションだが、今季はバイヤーやジャーナリストからの多くの賞賛の声が上がった。
「Made in Italyの価値が見事に蘇り、内容の濃いデザインが多く見られた」という内容だ。

例えば、地元「ファッションマガジン」の取材を受けた米ハロッズのモードと美容ディレクターを務めるM・マッキーは「プラダをはじめグッチ、Dolce & Gabbanaなど、伊ビッグメゾンが本来持ち得た独自のスタイルコードが見事に蘇り、顧客を満足&安心させるデザインの数々に出逢えました。コレクションの本質的な意味も蘇ったよう!」とコメント。
確かに、今季の各メゾンは、原点回帰ともいえるスタイルと技術の投入が見られた。
例えばグッチは、70〜90年代の同ブランドの黄金期を彷彿させる魅惑的なスタイルがモダンに再解釈された。 驚くほどに薄く、軽やかに加工されたレザーを用い、ボディラインを美しく見せるジャケットやパンツの数々、胸や肩などに大胆な切り込みを入れたドレスなどを発表。
シンプルながらしっかりと主張をする知的な女性スタイルを実現させた。
また、プラダといえば、フェルトやニット、光沢素材など多用し、クラシックな造形と実験的なプリントを採用したプラダらしいスタイルを見せてくれた。
イタリアの生地産業と職人技の伝授に並ならぬ投資をしてきた同ブランド。今季コレクションは、まるでそれらの恩恵を存分に受けたもの、という印象も感じられた。
更に今シーズンからは、ミラノコレクション主催団体であるミラノファッション評議会が、誰もがランウェイの一部を本公式サイト内 ( live.comeramoda.it) と携帯電話用サイト(mobile.cameramoda.it)で視聴できるシステムを導入。
世界各国のあらゆる人々を巻き込む、オンタイムショーを計った。
しかし、一方、極めて密になりすぎたショースケジュールには、バイヤーたちから批判の声が上がった。
この時期の交通渋滞も加わり、実際商品を手にできるショールームに訪問する時間を犠牲にせざるを得なかったという。



今世紀の天才デザイナー、ラガーフェルドとホーガンの新協定

老舗高級レザーシューズ&バッグメーカーのトッズ社は、そのブランドの1つ「HOGAN(ホーガン)」のスペシャルコレクションのために、ビッグデザイナー、カール・ラガーフェルドとの契約を結んだ。
76歳になるラガーフェルドは、27年におよぶシャネルでのクリエイティブ・ディレクターとして有名で、クラシックとハイパーなデザインを融合させ、洗練されたモダンスタイルに落とし込む彼を「今世紀の天才クリエイター」とトッズ社の創設者で社長のディエゴ・デッラ・バッレ氏も賞賛する。

そんな彼とホーガンによる今回の協定は、ラグジュアリーと低価格ブランドからの締め付けを受けるミドルクラスのブランド領域にある「HOGAN」に、新たなエネルギーと強いインパクトを与えることが目的。
特にアジア市場への再アピールを狙っているようだ。と、その背景にラガーフェルドが2004年にファーストファッションブランド、H&Mに大成功をもたらしたコラボレーションの記憶が蘇る。H&Mが6年前にスタートした、著名デザイナーとのコラボレーションラインの限定販売プロジェクトにおいて、初の参加デザイナーに名を掲げたラガーフェルド。
ラグジュアリーアイコンの低価格ブランドへの参加は、モード界にショックを与え、市場にH&Mの安いだけではない、クオリティを備えたチープブランドの新イメージを根付かせたのだ。トッズ社のデッラ・バッレ社長は「彼は、ホーガンスタイルの独自性とそのあり方を見事に認識し、再表現してくれるだろう。そしてその存在を世界的に高めてくれるはずだ」と語っている。
ホーガンとラガーフェルドのコラボレーションは2011年の春もの商品になり、シューズを初め、アクセサリー、ファッションを含む一連のコレクションになる。今年11月には店頭展開される見通しだ。
http://www.hoganworld.com


歌手マドンナがついにモードの世界へ進出

常にエネルギッシュでファッショナブル!
トップミュージシャンのマドンナは、こちらイタリアでもちょっとしたトレンドセッター的存在だ。
彼女がH&Mで初挑戦したファッションデザインは、イタリアでも大盛況であったし、Dolce&Gabbanaの広告キャンペーンには2度もモデルとして参加、大反響を得た。
そのマドンナが、ついにファッション界に進出することに。彼女とそのマネージャーのガイ・オゼアリーが、米大手アパレル企業のIconix Bland Group(アイコニックス・ブランドグループ)と合弁企業「MG Icon」を設立した。
この新ベンチャー企業の初仕事は、米大手百貨店「メーシーズ」との独占契約販売となるティーン向けのブランド「Material Girl」(マテリアル ガール)のデビューだ。低価格かつファッショナブルなこのブランドは、13から25歳がターゲット。マドンナは、そのデザインに娘、ローデスをも関わらせるという。
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この通称MGは、欧米の新学期開始前にあたる8月より200店を誇るメーシーズの各店舗とサイトにて販売が開始される。
そして2つ目は、アクセサリーブランドMDGの立ち上げだ。これにおいてはイタリアが大きく関わることに。というのも、彼女がプライベートでも友好関係をもつDolce&Gabbanaのドュオ・デザイナー、ステファノとドメニコとの共同ブランドとなるからだ。
マドンナ自身がデザインに関わるサングラスコレクションがスタートアイテム。生産には、Ray-Banやオークレーなどを手がける世界最大の伊アイウェア企業、Luxottica(ルックスオッティカ)が携わり、妥協のないハイクオリティな商品が目指される。
価格は$248〜$289ほどで、Dolce & Gabbanaの全国店舗、およびセレクトサングラスのサイト販売で有名なthe Sunglass Hut、その他、厳選した高級アイウェアショップにてこの5月から販売される。
http://www.iconixbrand.com
http://www.macys.com


お洒落の新定義「エコ・グラマー」を提案する"EcoConcept"ショップが誕生

2009年9月のニュースでもお伝えした、新ショピング術、SWAP PARTY(スワップ・パーティ)のミラノで流行。
そのパーティの主催者であるAtelier del Riciclo(アトリエ・デル・リチクロ)協会が、オフィス引っ越しに伴い、サステナブルをテーマにしたマルチショップ「Eco Concept」をオープンさせた(Via Casale 3, Milano)。
近年ミラノでは、エコをテーマにした店舗やユーズドショップが増えはじめているが、ここまで多彩な活動をコンセプチュアルに計画するショップは初めてと言える。
ミラノを拠点にする女性ジャーナリスト3人によって創設されたこの福祉事業促進協会「Atelier del Riciclo」は、主催してきたSWAP PARTYの予想以上の人気と影響力を経験し、さらに多くの人にサステナブルな暮らし方とショッピング法の素晴らしさを紹介しよう、と意気込みを見せている。
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ショップは4スポット構成で、これまでどおりファッションやアクセサリー類、ジュエリーなどを物々交換するためのスワップ・ブティックエリア、そして人々の交流の場となるライブラリー・ラウンジ。さらにアート作品やグリーンデザインを展示するショールームとイベントのための2エリアも設けた。ここで、リサイクルされたブランド品やリメイクされたオリジナルアイテムの数々、エコ、サステナブルをテーマに作られたデザインやアートを販売する。
「人々の購買力が激減した近年、ここでは購買者の美意識と地球環境という2側面に注意を払いながら、顧客に満足のゆく理想的なショッピングをしてもらえるような手助けをしるのです」と、ヴェルサーチのメゾンで10年間デザイナーとして勤務してきたスタッフの1人がコメント。このショップを運営する協会関係者が、みんなモードやジャーナリズムの第一線で活躍してきたお洒落で高感度なマダムたちであることも、このショップの魅力の1つになっている。
流行やブランド名に縛られず、自分が本当に好きなもの素敵に着こなし、使いこなすことがいかに楽しいか?を教えてくれるEco Concept。
ここでショッピングをしながら、物の本来の価値や地球環境の現状に自然と気づかされ、それらを認識して行動することがいかに今グラマー(魅惑的)であるか?を感じさせられるのだ。今後の活動が楽しみだ。
http://atelierdelriciclo.jimdo.com
http://www.atelierdelriciclo.it
http://www.urbanswaparty.it


Tシャツプロジェクトに沸くイタリア

Tシャツシーズン到来にむけ、イタリアでは大手メゾンからアーティストに至までTシャツのプロジェクトに賑わいをみせている。
ミラノ拠点のLo Studioから誕生した「One-T-shirt」もその1つ。Tシャツ自体のデザイン性の高さはもちろん、深い思想レベルでのプロジェクトとして注目がなされている。
記念すべき第一段、2010年春夏コレクションは、平和と戦争における過去と現代の論争がテーマ。
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例えばテクニカルドローイングによる武器の分解図にその利用目的や組み立て方が記されたデザインや、戦車やピストルに花や鳥、昆虫といったロマンティックタッチの自然モチーフを組み合わせたものなど、高いメッセージ性を備えうるTシャツの特質に注目したLo Studioは、このOne-T-shirtでファッションを通じた世界的コミュニケーションを計ることをも目的にしている。
Tシャツを着用、目にすることで、現代が抱える多様な問題に人々が対面し、正しい認識と未来への行動に導かれるよう!という思いが込められている。ちなみにLo Studioは建築からデザインの分野、イメージと研究に関わる国際的活動などにおいて活躍をしてきたカルロとヴィットリオのデゥオからなる。
2つの小さな黒い穴の刺繍が共通特徴のこのOn T Shirtは、公式サイトにて発売中でセレクトしたTシャツをモデルが着て見せる、というビデオでの紹介もなかなかだ。
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また、老舗アパレルメーカーRagno(ラーニョ)が限定販売をするアーティストによるTシャツもユニークだ。採用されたのは、日本のマンガや80〜90年代のアイコンを題材にしたピクセルアートやペイントで活躍する、ヴェロニカ・ピチェッリ。クモ(伊語で「Ragno」)をモチーフにしたTシャツの特徴は、なによりもダグに付けられたQRコードだ。
Tシャツを着るだけでなく、描かれたイラストの世界をももっと購入者に楽しんでもらうおう、というのがコンセプトに。ビデオとオーディオ機能を備えるスマートフォンにてQRコードを読み取ると、アーティストの紹介やその作品、Ragnoのコレクションやアートの世界を満喫できる、というのだ。アーティストのサイン入りの3デザインからなるTシャツは、99枚のリミテッドエディション。
4月から公式サイトで販売される。日本では日常となったQRコードだが、イタリアではまだまだマイナーな存在。だが、QRコードを無料提供するサイト情報の認知度も上がりはじめている。イタリアでは、ストリートカルチャーブームに沸くデジタル世代の若者達の間で、まず人気を呼びそうだ。
http://www.veronicapicelli.ne
http://reader.kaywa.com/