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Milano Report

2011.09.08

ミラノから最新情報をお届け致します!



イタリア夏の大セール、不調のスタート

各都市でバーゲンセールの開始日程が設定されているイタリア。
この夏は、全国平均で7月の第1土曜日よりセールが開始された。しかし、イタリアのFederconsumatori(全国消費者・利用者連盟)の調査によると、今年はセール開始1週目の売り上げが、前年比の8〜10%減になったという。
景気低迷を背景に、継続するイタリア一般家庭の購買力低下が大きな原因となっているようだ。数字に変えると、昨年比約12億ユーロ(約1300億円)の低下。
1家庭あたり、134ユーロの計算だ。常時30〜70%オフを掲示するアウトレットモールの国内オープンラッシュも背景にあるようだ。
しかし、ミラノの免税ショッピングは不景気の最中でも関わらず2008年から上昇方向。免税店でのタックスリファンドでは、免税額の支払いトップにロシア人が掲げられている。かつて日本人、アメリカ人で賑わった高級ショッピング通りミラノ・モンテナポレオーネ通りも、今やロシアと中国からの富豪層にとって変わり、さらにベールを羽織ったアラブ系の観光客がトップブランドをはしごする姿も定着化。
富豪層観光客の購買力にも大きく依存していると思われるイタリアの大セール。
アパレルの冬の時代はまだまだ続きそうだ。どこまで耐えられるか、企業経営者の手腕が問われている。

http://www.federconsumatori.it/


ITホールディングスの所有したトップブランド、再出発

2009年に財政難を原因に破産してしまった伊大手アパレル企業のIT HOLDINGS(ITホールディングス)。その傘下にあった、イタリア3大ブランド「Gianfranco Ferreユ(ジャンフランコ・フェレ)」を始め、高級カシミアブランド「Malo(マーロ)」、ジャスト・カバッリやジョン・ガリアーノといったブランドのライセンス業務と製造を行ってきた「Itielle(イティエッレ)」は、特別監視下のもとそれぞれ売却入札にかけられてきた。
昨年9月に、まずマーロが伊Evanthe社(エヴァンテ)へ、その後イティエッレは、伊コモ拠点のAlbisetti社(アルビゼッティ)に、そしてフェレは苦戦を経、韓国サムソン社への売却の話が流れた後、ついにドゥバイのParis Group社に買収されることになった。
そして来る9月にミラノコレクションを控える中、この夏に新体制のもとでそれぞれの本格的活動が開始した。
フェレは、ボローニャに生産工場を残しながら、新体制にてブランド再生を計る。Paris Groupは今後3年間で50店舗の新店舗オープンを計画。その投資額は3000万ユーロ(約33億円)と推測されている。しかし、一方、肝心な新デザイナーの就任が未決定。9月の春夏コレクションは、社内デザインチームが担うことになり、またメンズのショーを控え、レディース部門に力をいれるようだ。  一方、マーロは、この夏より、買収当初から掲げられていた事業戦略ムEコマース構築とフラッグショップの大リニューアルーを本格稼働。オンラインストアhttp://store.malo.itもついに完成。メンズ、レディースに加えアクセサリーまでの500アイテムを、ヨーロッパ市場をターゲットに販売が開始した。また、ミラノのスピーガ通りにある本店を皮切りにした、各国13店舗あるマーロフラッグショップの大リニューアルもスタートした。

http://www.ittierre.it/
http://www.albisetti.it/
http://www.malo.it
http://parisgroup.ae/
http://www.gianfrancoferre.it


マンダリナ・ダックが韓国のE-LANDに買収

イタリアを代表する百貨店「ラ・リナシェンテ」がタイ企業に、「ジャンフランコ・フェレ」もドゥバイのParis Groupに、そしてイタリアのスーツの起源を作ったとされる「Burioni(ブリオーニ)」は仏Ppr社に、と伊ビックネームの多くが買収合併の売りに出され続けている。 そしてまた1つ、マリエラ・ブラーニ・ファッションブループが抱えたアヒルのロゴでお馴染みのバッグ・皮革製品ブランド、「Mandarina Duck(マンダリナ・ダック)」 も、韓国の大手ファッションメーカー、E-Land(イーランド)社に買収されることになった。 買収金額は、約700億ウォン(約52億円)。ブラーニグループがフィン・ダックグループからこのブランドを買収した際の支払いに比べ100億ウォン以上安い金額という結果だ。 MN2011-08-3-1 イーランドは、欧州ブランドンの買収を継続的に続け、海外市場進出に勢力的だ。米ブランドの「ケイトスペード」とは、韓国にジョイントベンチャを設立。ブランドのアジア進出を本格化させている。 続いて伊靴ブランド「Lario(ラーリオ)」、伊スポーツウェア「Belfe(ベルフェ)」、そしてスコットランドのカシミアブランド「ピータースコット」にニットブランド「ロックカランオブスコトランド」、タータンチェック柄のテキスタイルブランド「ロキャロン(Locharon)」までを買収。スノッブなプレミアムブランドよりも、ワンステップこなれた老舗ブランドを買収している点で、中国マーケットを狙った様子がうかがえる。 マンダリンダックは、2008年にマイナス10%、翌年マイナス42%とマイナス成長を続けていた。イーランドは、2008年から10年までモザイコンとマンダリナ・ダックの帯表取締役を務めた人物で、それ以前には、フェラガモ、トラサルディでの経歴を持つクリストファー・ビッツィオを新代表取締役に指名。ブランド再構築に乗り出す。


百貨店Coinにマネキンに扮したモデル達登場で大騒ぎ!

盛り上がりに欠けたミラノの夏のセールの最中、百貨店Coin(コイン)のミラノ店(チンクエ・ジョルナーテ店)がユニークなウィンドーディスプレイで道行く人びとを楽しませてくれた。
コインは iPhoneやiPodなどのための周辺機器、アクセサリーを扱うブランド「HI-FUN(ハイファン)」のためのウィンドディスプレイに、水着やショートパンツを装った本物のモデル達を採用。白い砂を敷き、ビーチの風景を作り上げたウィンドー内で、屋外利用できるそれらテクノロジー商品を、ヴァカンスムードのモデル達とともにディスプレイしたのだ。
お祭り騒ぎ、パフォーマンス好きなイタリア人はもちろん興味津々。 MN2011-08-4-1 道行く人もモデル達も楽しんでいる様子は、まるでイタリアの景気停滞の暗いムードも吹っ飛ばし、暑いミラノに留まるミラネーゼ達に束の間のリゾートムードに誘った。 ところが、そんな賑やかムードも束の間。イタリア労働総同盟ミラノ局からの大苦情が発生したのだ。
コイン側に、今回のプロモーション方法は、労働者の気品を損なう行為であり、顧客に対してインテリジェンスに欠ける行為。人間を商品化したかのようなプロモーションに大きく反論したのだ。翌日COINはモデル達を退居させたものの、採用モデルたちは揃ってウィンドーにカムバック! しかも「モデルをするということも、1つのれっきとした仕事である」というプラカードを持って。
全国のショップ大リニューアル以来、ウィンドーディスプレイは企業と時代のクリエイティビティを象徴する重大要素とし、コインは消費者に楽しさと驚きを与えてき続けてきた。
労働局の考えとは裏腹に、コインは顧客と若者達のハートをしっかりとチャッチしているようだ。

http://www.coin.it
http://www.hi-fun.com