Milano Report
いよいよミラノ・コルティナ冬季五輪オリンピックの開幕が2月6日に迫るミラノ。聖火台がミラノの凱旋門にも設置されることになり史上初めて2箇所にて聖火台が出現します。今回は白熱するオリンピック一色でレポートします。
オリジナル・オリンピックビスケットで注目の「クレイジー・フロッラ」!
ミラノでいま一番人気な高級マンションとショッピングモール街「シティライフ」からも徒歩10分、エレガントなミラネーゼで賑わうワーグネル広場の13番地に、カラフルなショーウィンドウが目を引くビスケット屋「クレイジー・フロッラ」がある。フロッラとはビスケットのことで、冬季オリンピックを控え、ウィンドウに冬季オリンピック競技を描いたオリジナルビスケットがズラッと並び、近隣のミラネーゼ買い物客に大反響を呼んでいる。「クレイジー・フロッラ・オリンピックチーム」と名付けられた愛らしい選手たちは、ミラノで開催されるフィギュアスケート、アイスホッケー、ショートトラック、スピードスケートなどのビスケット選手たちだ。ここのビスケットはすべてオーナー兼パティシエデザイナーのモニカ・カッタネオさんと娘のベアトリチェさんの芸術的センスによる手描き。開催迫る1月末にはミラノを象徴する大聖堂にオリンピックロゴを入れたバージョンも登場(20ユーロ)。実はこの店、ミラノのモニュメントを唯一ビスケットする特許まで取っている!既存のミラノのスカイラインを描いたビスケットシリーズ、「ミラノの街をポケットへ」は5種類(20ユーロ)で、ドゥオーモ、スフォルツェスコ城、サンタンブロージョ教会、凱旋門、そしてシティライフがいま、オリンピックの5色にお色直し。更に、「ミラノ・ダ・マンジャーレ(ミラノを食べる)」と描かれたお洒落な細長いギフトボックスが登場し、新たに仲間入りした、スカラ座、ガエ・アウレンティ広場や、サンロレンツォ協会、ヴェラスカの塔、全10種類(ビッグサイズ)の詰め合わせも新発売(45ユーロ)。オリンピック観光客には気の利いたギフトボックスだ。創業100年を誇り、当初、「アンティコ・プレスティノ・カッタネオ」という名だった頃は、ビスケットだけでなくペストリーやパンも扱う店だったが、「クレイジー・フロッラ」と約60年前からから改名し、ビスケットを看板商品としている。シーズンごとのイベントをテーマにしたビスケットがウィンドウを飾り、子供から大人まで魅了している。

Crazy Frolla
Piazza Wagner, 13 Milano
電話番号: 0236639954
営業時間: 7:30-14:00 16:00-20:00 (定休日:日曜日)
ミラノ・コルティナ、聖火の旅:ヴェローナ現地レポート!
ミラノ・コルティナ冬季五輪オリンピックの開催を目前に、イタリア各都市では毎日、聖火リレーが開催されている。ギリシャ西部のオリンピアで採火された聖火が、12月4日ローマに到着して以来、開会式まで約1万人が聖火ランナーとして参加し、合計約1万2千キロにおよぶ聖火リレーは60の中継都市、300以上の自治体を巡っている。ローマにてトップバッターで聖火を手にしたのは、女子テニス界で活躍しているジャスミン・パオリーニ選手。聖火の入ったランタンを手にし、ローマに降り立った。その後、南の各都市を回り北イタリアへとやってきた聖火。1月18日には、ロミオとジュリエットや野外オペラで有名なヴェローナでも町中が賑わい聖火を迎えた。走者はスポーツ選手に限らず、一般公募や学校などの団体の公募からも選出されている。ミラノ・コルティナ冬季五輪の閉会式とパラリンピックの開会式会場となる古代ローマ時代の円形闘技場「アレーナ・ディ・ヴェローナ」前に点火台を設けた仮設ステージが設置され、スポンサーのコカ・コーラとイタリアの石油・ガス大手のENI社も併設し、終日お祭り騒ぎ。日没後、ライトアップされたアディジェ川にかかるピエトラ橋をランナーの聖火が美しくアレーナへと駆けてゆく。聖火の炎に優しく照らし出された中世の街は実に幻想的だ。沿道ではアペリティーヴォ中の若者が店から出てワイングラス片手に応援する姿も。最終走者は、地元ヴェローナ出身の五輪金メダリスト、フルヴィオ・ヴァルブーザさんとサラ・シメオーニさん。二人仲良く点火した。SNS受けを狙い、メダリストより有名人を聖火ランナーに多く起用したことが問題視されている中、イタリア人にとって誇らしいシーンだった。

verona on fire©instagram_milanocortina2026
2026年冬季オリンピック聖火リレー公式サイト
冬季五輪を目前にアイスホッケーアリーナ「パライタリア」がミラノに新設!
ミラノの南東、サンタ・ジュリア地区の新しいアリーナ「パライタリア」は、ミラノの新たな象徴的な建築物として誕生した。世界に名を馳せる建築家デイヴィッド・チッパーフィールドが設計を手がけたこのプロジェクトは、2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックに合わせてほぼ完成、長年の工事中断や法的な問題を経て、サンタ・ジュリア地区の再開発を牽引することになる。ミラノ南東部に位置するこの地区は、ミラノの新しいスマートで持続可能なエリアとして当初、超有名建築家ノーマン・フォスターやその他の著名な建築家たちによって署名されていたが、2010年に、この地区の地下水汚染の可能性、汚染の除去の怠慢、詐欺の容疑などで差し押さえなど不運が重なり中断していた。それゆえ、アリーナの完成は、まさにここ数年のサンタ・ジュリアの悪評を払拭したのだ。アリーナ内部は、客席、ラウンジやスカイボックスを備えたプレミアムフロアで構成される。また、2,750台収容の立体駐車場も完備。特徴的な美しいシルエットを誇るアリーナは3つの浮遊する金属リングで強調された楕円形の形状により、ダイナミックで独特な美しさを放ち、夜間はLEDが構造物を照らし、遠くからも見えるため、ミラノの新たなアイコンとなるだろう。また、革新的な資源利用システム、設置された太陽光発電設備などにより、アリーナのエネルギー需要に必要な電力の大部分を生産し、イタリアで最も先進的な多目的スペースとなる。今回の五輪のために新設されたアリーナは、国内最大級の1万6千人を収容し、大会後にはスポーツやコンサート会場として利用される予定だ。

*1月上旬の風景。完成に向け急ピッチで工事が進んでいた。
PALAITALIA
Via Romualdo Bonfadini 148, 20138 Milano
70年を経て再び ー コルティナ・ダンペッツォ冬季五輪開催の記念展示
70年前の1956年。第7回冬季オリンピックはコルティナ・ダンペッツォで開催されていた。コルティナ・ダンペッツォは、1956年の大会から70年ぶりに再びオリンピックを開催するイタリアで唯一の都市だ。2度目の開催を記念し、ヴェネト州の主要都市で記念巡回展「コルティナ・ダンペッツォ。二つのオリンピック」が昨年6月から開催されている(写真はヴェローナでの展示風景)。展示品には、1956年と2026年のオリンピック聖火トーチ、1950年代のボブスレー、ポスターや写真、スポーツ施設や関連施設(道路からショッピングセンターまで)の設計図や模型などが含まれる。展示の随所には、様々な映像などを通して、コルティナの観光と社交界の栄光、そしてトファーネ山麓で開催された最初のオリンピックの主役たちを紹介している。中でも当時、若干22歳だった若かりし日のソフィア・ローレンが雪原に佇む美しい姿に目が惹かれる。第7回冬季五輪のゴッドマザーを務めていたらしい。ディーノ・リージ監督の映画『パンと恋と…(邦題:殿方ごろし)』の撮影を終えたばかり、と注釈があった。建築家ウゴ・ソラーニがキュレーションを担当したこの展示会は、「ドロミテの風景とアンペッツァーナ盆地」、「自然とスポーツ、社交界に囲まれたドロミテの女王」、「1956年コルティナ:再生のオリンピック」、「「大会の開幕:伝統と新しいコミュニケーション技術」、「競技、主人公たち、勝利」、「コルティナ2026:グリーンオリンピック」の6つのテーマで構成されている。ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック・パラリンピックを地域に身近なものにするというコルティナ財団の取り組みの重要な一環として、この物語をヴェネト州全体に広め、歴史の記憶を評価し、未来と結びつけることを意味するそうだ。

Cortina d’Ampezzo. Le due Olimpiadi 展
会場:Camera di commercio (ヴェローナ商工会議所)Corso Porta Nuova, 96, Verona
期間:2月8日まで 10:00 - 18:00 入場無料
問い合わせ先:Cecilia Simonato